2023-05-31 貪る日々 今日も肉を貪る。 血に濡れて、 口も手も何もかもを血に濡らして。 カニバリズムのようでもあり、 上品にフレンチのコースを食べているように。 食べているのを見て、 不思議と恐怖感は感じなかった。 とても綺麗で美しい、などと。 そういう風に考えて惚けてしまう。 「美味しそうに食べるね」 などと言ってみてもきっときみにはこの声は届かないだろう。 常に食べ続けているきみに、 こんな言葉は届かない。 確信めいた風に思う。 本心でそう思う。 「美しいな」と。 そう思う自分も狂っているのだろうか。 血まみれの君のように。 今日も今日とて、 肉を貪る。